知っておきたい、一生付き合っていく「水」のこと

slowz編集部

日本に住んでいると、「あるのが当たり前」になっているものは数多くあります。

中でも意識することが少ないものの一つが「水」ではないでしょうか?


私たちは、蛇口をひねれば、いつでも綺麗な水がある、それが当たり前だと、水のことを深く考えずに生活していることが多いと思います。


ですが、ここ数年、温暖化により熱中症のリスクが高まったり、地震による断水や、豪雨による水害など、水環境も変化しています。


自分や家族のためにも、一生付き合っていく「水」のことこそ、きちんと知っておきたい。

そんな気持ちで、実はslowzライターSも、水についての正しい知識を身に着けるために、日本アクアソムリエ協会認定のアクアソムリエの資格を取得しました。


今回は水環境について、そしてその保全のために私自信が実践していることをご紹介します。



◆地球上の水の中で、私たち人間が使える水は0.01%



地球は大部分が海なので、一見水に困ることはなさそうですが、そのほとんどは海水(塩水)。わずかな淡水には氷河や地下水も含まれるため、私たちが利用可能な水はさらに限られ、地球上の水のうち0.01%に過ぎません。


1日生活するのに必要最低限の水の量は1人あたり100リットルと言われているのですが、日本人の使用量は1日200リットル。これは、オーストラリアに次いで世界第2位の多さです。

日本人には湯船に浸かる習慣があるので、お風呂での使用量が増えるんですね。


その他にも、トイレ、洗濯、キッチン等、ほとんどが「洗い流す」ことに使われています。

洗い流すということは、水を汚しているということ。生活のために仕方がないとはいえ、日本人全員が一日平均200リットルもの水を汚し続けるのは、あまりサステナブルとは言えませんよね。

水を汚すということは、それだけ汚水処理のためのエネルギーが必要になります。「必要以上に水を使わないこと」も大切ですが、「必要以上に水を汚さないこと」もポイントです。


◆キッチン・洗濯・お風呂でできる、水を守るアクションとは

ここからは私が毎日の生活で水を必要以上に汚さないために実践していることをご紹介します。

まずはキッチン。排水汚れを減らすための工夫として、洗い物の前に食器や調理器具についた油汚れや調味料汚れを拭き取るようにしています。油や調味料、特に油分を多く含むものは、新聞紙や古布で拭き取ってから洗うことで使用する洗剤も少なく済み、水の汚れを軽減できるのです。


もう一つは、汁物やスープ類の食べ残しを極力減らすこと。

汁物やスープは、残るとどうしても流しに捨てなければなりません。作るときはスープカップで人数分の量を測って、作りすぎを防いでいます。


これらは直接水の汚れを防ぐことができるアクションですが、実はフードロスを減らすことも水の保全に直結しています。食物を作る過程では多くの水が使われているので、フードロス=水の無駄にもなってしまうのです。

それを知ってから、今まで以上にフードロスを出さないように気を付けています。


◆洗濯は洗剤選びがポイント!

続いては洗濯。節水型の洗濯機も出ていますが、買い替えのタイミングはまだ先。そんな時でもすぐにできるのは、洗剤選びです。

我が家では、すすぎ回数が1回で済むこと、排水後の分解性が高いこと、肌にやさしいことを理由にサラヤさんのハッピーエレファントシリーズを愛用しています。



ソホロという天然洗浄成分に、重曹やクエン酸、炭酸塩などがプラスされているだけなので、洗い流した後のこともちゃんと考えられているのがお気に入りのポイント。小学生男子の服や靴下の頑固な汚れもしっかりと落としてくれるので助かっています。

さらに洗濯で気になっているのが、洋服から出るマイクロプラスチック。化繊の洋服を洗濯すると、目に見えないほど小さなプラスチックが大量に排水されてしまいます。

なるべく綿や麻などの天然繊維を選ぶようにはしているのですが、化学繊維の洋服をゼロにはできないので、マイクロプラスチックの流出を防ぐ洗濯ネットの購入を考えているところです。


◆水の使用量が多いお風呂は入浴剤を使わないで備長炭を活用!

そして、水の使用量が最も多いお風呂。シャワーを出しっぱなしにしないことや、湯量の調整は今日からでも始められます。

入浴料を使う場合、流した後の排水のことを考えるとなるべく香料や着色料を使っていないものがおすすめなのですが、市販の入浴剤はほとんど香料や着色料が配合されているのが現状。

そんな中知ったのが、備長炭風呂です。備長炭をお風呂に入れると遠赤外線効果で湯冷めしにくくなるほか、塩素を中和して肌あたりのやさしいお湯になるので、この冬からは備長炭を入浴料代わりに使っています。




備長炭は浄水効果も高いので、お風呂掃除も簡単になり、いいことずくし。


ここまでは家の中でできることを挙げてみました。

もう一つ、家の外でもできることがあります。それは、プラスチックごみを拾うこと。

プラスチックは微生物が分解できないので半永久的に残ってしまうのですが、風や雨で川へ流れ込み、いずれは海にたどり着きます。

街の中のプラスチックごみを減らすことが海の環境を守ることにつながるので、月に1回程度、子供と一緒にプラスチックごみを拾う時間をつくっています。

子供も、自分がごみを拾うことで地域がきれいになることを喜んでいますよ。



いくつかアクアソムリエである私が実践していることをご紹介しましたが、他にも水の無駄遣いを減らす、水を汚さない工夫はたくさんあるはず。

環境や健康は、悪化してから対策をしても時間がかかります。今のうちにできることを少しずつ増やしていきたいですね。


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