医療ケアが必要な家族にも優しい「ひなた家」脳性麻痺の息子を持つ店主の挑戦を支援!

slowz編集部

岩手県紫波町で2024年11月にオープンする「ひなた家」は、店主の和泉裕一さんが脳性麻痺の息子・陽太くんに寄り添う形で誕生する古民家食堂です。

自らDIYで改装し、地域の素材を活かした料理を提供。バリアフリー設計で、医療ケアが必要な方々も安心して過ごせる空間を目指します。家族と地域の絆を大切にする温かな場所の創設。

slowzではこのプロジェクトを支援するクラウドファンディングを企画サポートしています。和泉さんがなぜ挑戦するのか、その背景や思いについてご紹介いたします。



Q1
:まず、「ひなた家」をオープンしようと思ったきっかけを教えてください。

和泉:そうですね、全ての始まりは2011年の東日本大震災でした。あの時、栃木県から岩手県に移り住んで、被災地支援に関わる中で、地域の人々の強さや温かさに触れました。その経験が、ここで根を下ろして生きていきたいと思わせてくれたんです。


そして2017年、私たち夫婦にとって本当に特別な存在が生まれました。それが長男の陽太(ひなた)です。彼は、医療ミスによって脳性麻痺になってしまい、現在も人工呼吸器をつけて療育センターで生活しています。陽太が私たちに教えてくれたのは、希望と諦めない心の大切さです。そして、彼が私たちに与えてくれた温かさを、この「ひなた家」という場所で多くの人に届けたいと思ったんです。

ただ、それと同時に、医療ケアが必要な家族として外食の難しさも実感しました。車椅子や医療機器が入るスペースがなく、家族全員で一緒に食事を楽しむことが本当に難しい現実があるんです。そんな家族が安心して集まれる場所を作ることが、私たちの使命だと強く感じました。




Q2
:古民家を選び、自分でDIYして改装するという選択をした理由は何でしょうか?


和泉:古民家には、長い年月を経て育まれた独特の温かみがありますよね。紫波町にも、そんな魅力的な古民家がたくさんあります。私が購入した築70年以上の古民家も、初めて見たときから「ここだ」と直感しました。この場所に新しい命を吹き込み、家族や地域の方々に愛される食堂を作りたかったんです。


DIYでの改装は、予算を抑えるためでもありましたが、それ以上に、自分自身の手で作り上げることで、この場所にもっと深い愛着を持ちたかったからです。もちろん、大変なことも多いですが、一つひとつ手を加えるたびに、古民家が少しずつ生まれ変わっていくのを感じるんです。それが本当に楽しくて、何より励みになります。地域の方々が応援してくれたり、差し入れを持ってきてくださることもあって、それがまた「頑張ろう」という気持ちにさせてくれます。

 




Q3
:「ひなた家」のコンセプトやどんなお店にしたいか、もう少し詳しく教えてください。

和泉裕一:「ひなた家」のコンセプトは、「毎日通いたくなる温かい古民家食堂」。ここに来たらホッとする、まるで家に帰ってきたかのような安心感を感じてもらえる場所にしたいです。日々の忙しさから離れて、落ち着いた空間で美味しい料理を楽しんでいただきたいですね。



また、バリアフリー設計には特にこだわっています。息子の陽太が医療ケアを必要としていることもあって、同じような境遇の家族に寄り添える場所にしたかったんです。店内は車椅子でも自由に動き回れる広さを確保し、段差をなくしたスロープや、人工呼吸器を使っている方のための専用コンセントも設置しました。ほかのお客様の視線を気にせず食事を楽しめるよう、プライベートな個室も用意しています。


「ひなた家」が、医療ケアが必要な方々にとって「外に出て楽しむことができる場所」になってほしいです。家族で囲む食卓の温かさを、ここで感じてもらいたいんです。

 
「ひなた家」のクラウドファンディグ詳細はこちら



Q4:お料理にもたくさんのこだわりがあると聞きました。特におすすめのメニューはありますか?


和泉:はい、料理にはとてもこだわっています。「ひなた家」では、地元の新鮮な食材をたっぷり使った料理を提供しています。たとえば、地元の漁師さんから直接仕入れる魚介類や、県産の雫石牛『五つ星』を使ったメニューですね。これらの食材は、鮮度が命なので、三陸の朝どれ鮮魚や広田湾の牡蠣など、その日のベストな状態でお客様にお届けしています。

一番のおすすめは「A5国産和牛の炙り肉テロ丼」です。口の中でとろける柔らかさと、脂の旨味がたまらない一品で、数量限定の特別メニューにしています。



毎日契約農家から仕入れる産みたてたまごを使用した、ふわふわで優しい味わいの玉子焼きです。ひなた家特製のダシが効いており、甘すぎず、ご飯が進む満足の一品です。他では味わえないひなた家特製のたまご焼き、一度食べたらやみつきです。


ボリューム満点で一押しなのが、鰻の鰻玉ひつまぶし丼です。原価度外視のキラー商品です。見た目も味も規格外の迫力を誇り、締めは出汁をかけてひつまぶしとして楽しめる一品です。

 

Q5:クラウドファンディングの目標や、集めた資金の使い道について教えてください。



和泉:今回のクラウドファンディングでは、200万円を目標にしています。集まった資金は主に古民家の改装費用やバリアフリー設備の設置に使わせていただく予定です。築70年以上という古い建物なので、白蟻の被害や屋根の修繕、外壁の塗り直しなど、手を加える部分がたくさんあります。すべて業者に依頼すると費用がかさむため、厨房以外の部分は自分でDIYしています。厨房は設計事務所の株式会社NoMaDosの千葉さんに依頼しています。千葉さんは私たちの思いを丁寧に聞いてくださり、今回のクラウドファンディングの立ち上げにもたくさんのアドバイスをいただきました。




「ひなた家」が目指すのは、誰もが安心して過ごせる場所です。皆さんのご支援があれば、もっと多くの方に快適に利用していただける環境を整えることができます。このプロジェクトは、ただのお店づくりではなく、私たち家族と地域、そして支援してくださる皆さんと一緒に築き上げる大切なコミュニティづくりだと思っています。

 

Q6:「ひなた家」を通じて、どんな夢や未来を描いていますか?




和泉:「ひなた家」を通じて叶えたいのは、ただ美味しい料理を提供するだけではなく、「家族が一緒に過ごす幸せな時間」を届けることです。私たちは息子の陽太から、「日常の中にある特別な瞬間」の大切さを学びました。どんな状況であっても、家族と一緒に過ごせる時間こそがかけがえのないものだと感じます。

「ひなた家」では、地域社会とのつながりを大切にしながら、医療ケアが必要な方々やそのご家族にとって安心して集まれる場所を提供していきたいです。そして、地元の食材を活かした料理を通じて、フードロス削減や地産地消にも取り組んでいきます。お店が地域のコミュニティの中心となり、多くの人に愛される存在になれたら、本当に嬉しいですね。


Q7:クラウドファンディングのリターンについて教えてください。


リターンには、地元食材とひなた家名物を堪能できるスペシャルを盛り込みました。漁師さんや農家、地元のワイナリーなどにも協力いただき、特別なセットを用意しました。ひなた家名物 低温調理!国産豚肩ロースの豚テキセットや三陸 陸前高田産牡蠣のOIL漬けなどは真空パックなので、ご自宅でひなた家の味を味わっていただけます。


 


Q8:最後に、和泉さんへの応援メッセージもご紹介させてください。

和泉:本当にありがとうございます。こうした応援の言葉が何よりの励みになります。お店づくりの中で、皆様からの温かいメッセージを何度も読み返しては、「もっと頑張ろう」と心を奮い立たせています。

「ひなた家」のクラウドファンディグ詳細はこちら
 

応援メッセージ


陸前高田 広田湾 牡蠣生産者 藤田敦さん



「震災後の苦難を共に乗り越えた仲間が、再び新たな挑戦に踏み出す姿に心からエールを送ります。和泉さんの料理への情熱と、どんな困難にも負けない強い心には常に感動させられます。遠方からでも、ぜひ足を運びたくなるお店になることでしょう。皆さんもぜひ応援してください!」


釜石 漁師一番館 佐々木洋裕さん



「和泉シェフとは長い付き合いですが、料理への探求心と地域への愛情にはいつも刺激を受けています。『ひなた家』が、地域のコミュニティを育む温かい場所になることを願っています。誰もが安心して過ごせるお店づくりを心から応援しています!」


一般社団法人いわてこどもホスピス



「長期入院を余儀なくされている子どもたちや、医療ケアが必要なご家族にとって、『ひなた家』は希望と喜びを届ける場所です。『ひなた家に行こう!』という言葉が、私たちの合言葉になる日が来るのを心待ちにしています。皆様、ぜひご支援をお願いします!」


Y.C COFFEE STAND
南条あいさん



「和泉さんの行動力と情熱には、いつも驚かされます。困難にも立ち向かい、諦めることなく前に進むその姿は、まさに温かい光のような存在です。『ひなた家』のオープンが楽しみで、全力で応援しています!」


株式会社NoMaDoS一級建築士事務所 取締役 千葉光さん



「和泉さんがこだわり抜いて創り上げる『ひなた家』で、家族や友人と心温まる時間を過ごしてほしいです。古民家の風情を活かし、誰もが安心して訪れるバリアフリーの空間は、他にない魅力です。応援しています!」


温活cafe cocolo 田中芽久美さん



「長年の経験と情熱が詰まった『ひなた家』、多くの人が笑顔になること間違いなしです。地元の食材をふんだんに使い、子供から大人まで楽しめる料理と空間を提供してくれる和泉さんを応援しています!」


ラーメン屋 花道 店主 大和田郁也さん



「和泉さんの料理への情熱には、いつも刺激を受けています。『ひなた家』はきっと素晴らしいお店になります。これからも共に頑張りましょう!」


友人 高橋洋介さん、菊池賢ニさん



「和泉さんがDIYでお店を作り上げる姿を見続けてきました。その努力と情熱に触れるたびに、私たちも勇気をもらっています。『ひなた家』が多くの人にとって特別な場所になることを確信しています。心から応援しています!」

 


 

和泉:皆さんからのメッセージを力に変えて、「ひなた家」を最高の場所にしていきます。どうぞ、引き続きご支援と応援をよろしくお願いいたします!



 

和泉さんを応援したい方はぜひ、こちらのクラウドファンディングからサポートご協力お願いいたします。
▶︎▶︎https://camp-fire.jp/projects/791045/view


地元の新鮮な食材を活用し、誰もが笑顔になれるお店をつくりたいという和泉さんが作る調理はボリュームも満点で最高です。メイン以外の小鉢も豊富で美味しく、和泉さんのあたたかさが感じらます。


「ひなた家」のオープンが本当にとても楽しみですね!

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